Caz日記 ライフスタイル

#73_【質問あり】人が感動する(感心する)時とは?

今日は、とある年上の友人から「人が感動する(感心する)時とは?」というお題を頂いたんで、少し考えてみました。

人が感動する(感心する)時って、自分の要求に対して、その想像以上、期待以上のリターンが得られた時ですよね。

この一つのヒントが、SHOWROOM社長の前田裕二さんの「人は絆にお金を払う」という言葉に含まれている気がしましたので紹介いたします。

 

前田さんは、8歳の時に両親を失います。お金に不自由であったことにコンプレックスを抱き、小学生で路上でギターの弾き語りを始めます。

しかもオリジナル曲。誰かの曲をカバーするよりも自分独自の曲を歌う方が価値が高いと思ったそうでしす。(すごい!)

でも、結果は真逆で、お客さんは素通り。

なぜか。前田さんは考えます。

そして、戦略を練り直し、通行客が「どこかで聞いたことのある」曲をカバーすることに。確かにそれで少し売り上げは伸びます。が、月500円程度。

 

なぜか。さらに彼は考えます。そして工夫し続けます。

そして半年後には月に多い時には10万円程度のお金がギターケースに入るようになります。

 

小学生の彼が考えた戦略。それは次の3つ。

  1. 当日歌う予定の歌謡曲(松田聖子・テレサテン・吉幾三)を一覧にして掲示する。その意外性に興味を持ってもらう。
  2. お客からリクエストを受ける。しかも翌週にリクエストに応じる。再び来てもらう約束をする。
  3. 一週間頑張って曲を覚え、翌週リクエストに応じる。そして仲良くなったお客にオリジナル曲を披露する。

自分のために歌われたリクエスト曲と、そんな彼が一生懸命作ったオリジナル曲を聴いた年配の女性は、ギターケースに1万円札を置いていったそうです。

 

最初は0だったお客との関係が、時間をかけてじっくりと育つ。最初は誰も興味を示さなかったオリジナル曲が「絆」という魔法により、全く別の価値に昇華する。こうして、いくつものストーリーを共有するうちにお客は決して裏切ることのない常連さんになっていきます。

 

ダイレクトマーケティングの世界で、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値:以下、LTV)という考え方があります。データベースに基づく顧客価値の定量的なモデルです。このモデルが考案されたのは、今から30年も前ですが、今日においては短期的な収益モデルから、一人ひとりの顧客視点で長期的な価値と収益を考える、という本質的なマーケティング発想の転換がなされています。

モノと情報が世の中に溢れ、逆に日本の人口は減ってきています。そんな中、新規顧客の開拓にコストを費やすよりも、LTVの考え方によって、「一見客よりも常連さんを大切にせよ」といった古くからの商売の経験則が科学的に証明されたということですね。

加えて、パレードの法則(20:80の法則)として知られる、多くのビジネスで2割の顧客が8割の収益をもたらしているという分析も「常連さんを大切にする」重要性を説いてますよね。

 

前田少年は、小学6年生で、誰に教わることなくこのLTVを悟ったというわけです。凄すぎます!!

 

色々ごちゃごちゃ書いてしましましたが、「人が感動する(感心する)時とは?」という年上の友人の質問に関しては、「人との絆を感じた時」、という回答に致します。

もちろん感動することはこれだけではないとい思いますので、その一例とさせて頂きます!

あなたはどんな時に感動しますか?

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