新米サラリーマン大家さんのピースです。
中学受験も無事終わり、今月から息子の新生活が始まっています。
2月と3月は全く勉強はせず、ひらすらスマホやゲーム、友達と遊び回る日々を過ごしていた息子。
この2ヶ月ですっかりスマホ中心のライフスタイルが形成されてしまい、小学時代の友達とのLINEグループは大盛り上がり。一日に届くメッセージの数は1,000近くに上ります。
一日平均8時間スマホを触っており、最近友人に教えてもらったという「LINEbot」を自分の代わりにグループラインに参加させ、つまらないトークは、Botが自動的に返信する機能を実装。
いやいや、子供のデジタルネイティブ感、恐ろしいです。。
保護者会での一幕
そんなパラダイスな日常も遂に終わり、先々週から中学に渋々通っています。
なぜ渋々かというと、ウチの中学校は「スマホ持ち込み禁止」だからです。
入試説明会で事前にスマホ禁止は聞いていたので、僕は納得していますが、息子は納得してくれません。
周りの私立中に通っている友達は、大体が持ち込みOKで、学校では先生に預けるパターン。
公立中学校でさえ、同様に持ち込みOKです。
ウチの中学校の主張では、「スマホは中毒性があり、勉強に支障が出る。SNS等をきっかけに犯罪に巻き込まれる可能性が高まる。」というもの。
うーん。かなりフワッとした理由ですよね。。
このスマホ持ち込み不可に関しては、保護者が出席する説明会で、必ず親から質問が出ます。
「うちの子は塾や習い事に通っているので、スマホ無しでは心配で困る。」
「登下校中に何かあったら、学校は責任を取れるのか?」
「震災時の危機管理はどう考えているのか?」
いやいや、入試説明会で言ったじゃん!!
って、先生の声が聞こえて来そうですが、昨日行われた保護者会でも、同様の質問が出ました。
それに対し、学校側も「登下校時に災害発生した時の、地域教育機関との連携協定」の存在。「過去他の学校で発生したイジメ問題や、スマホ依存になった学生の悲劇」など、いつもの定型化された回答が続きます。
挙句の果てに、「うちの子は、新宿を経由するので、スマホ必要なんです!」という母親の意味不明な主張。
なんか、入学一回目の全体保護者会にしては大揉め状態で、らちがあかないので「話は後で個別」ということで、会は終了。
いやいや、入試説明会で言ってたじゃん!!
なぜ、ウチに入学した!!?
と言いたいところですが、「スマホ持ち込み」リスクをどう考えたらいいのか、自分自身も言語化する必要があると思い、少し調べてみました。
結果、ウチの息子は「スマホ持ち込み不可」がいいという結論に達しました。
その理由をこれから説明しますね。
「スマホ持ち込み不可のリスク」
登下校中に生徒が行方不明になるリスク
まず、警視庁が公表している、「令和元年中における行方不明者の状況」というHPがあります。
これを見ると、10歳代の行方不明数は結構多く、15,572人。すごい数だ!!ってびっくりするんですが、そのうち85.2%は所在確認がされています。ホッとしますね。
また、この15,572人は、家庭関係や異性関係での家出等も含まれますので、純粋な学業関係での行方不明人数は、令和元年で1,605名。
このデータが100%というわけではありませんが、ひとまず登下校中に行方不明になるリスクは、全国で一年間に1,605名と仮定しました。
「スマホ持ち込み可のリスク」
SNS等により、犯罪に巻き込まれるリスク
こちらも、警視庁のレポートから引用します。
「令和2年における少年非行、児童虐待 及び子供の性被害の状況」
によると、スマホを通じ、SNSに起因する事犯に巻き込まれた件数は、令和2年で、1,701名。
こちらも、学校にスマホを持ち込んだからと言って100%発生するリスクとは言えませんが、とは言え参考になるデータ。自宅外の親の目の離れたところで、友人たちと有害SNSに接触する機会が増え事犯に巻き込まれる可能性は十分にあります。
「スマホ依存症による、学力低下リスク」
平成28年のデータと、少し古いですが、警察政策研究センターのレポートから引用します。
青少年のスマホ利用のリスクと対策 ~進化するインターネット環境における青少年の保護対策を考える~
まず、このレポートによると、中学生のスマホ利用時間平均は、118分とされています。これは、平成27年のデータなので、現在はもう少し長くなっているかもしれません。
これに比較し、我が息子は8時間!! 平均の4倍ですね!!汗。。
さて、このスマホ利用時間と学力の関係を調べました。
もう予想通りですが、一日4時間以上スマホを使っている学生は、30分未満の学生と比較し国語では10点の違い。数学になると20点の違い。
面白いところは、スマホを持っていない学生よりも、30分未満使っている学生の方が点数が高いこと。これは、「自己コントロール」できる学生がしっかりいるということですね。
まとめ
「スマホ持ち込み不可のリスク」
登下校中に(学業関係で)行方不明になるリスクは、1,605名。
「スマホ持ち込み可のリスク」
スマホを通じSNSに起因する事犯に巻き込まれるリスクは、1,701名。
一日4時間以上スマホを使っている学生は、30分未満の学生と比較し国語では10点の違い。数学になると20点の違い。
少し、強引な比較ですが、僕の中では、ウチの息子は「スマホ持ち込み不可」とする方が、各種リスクは小さいものとし、この理由により、今の中学校の方針に賛成という立場を取ろうと思います。
子供のスマホの扱いに悩む方がいらっしゃれば、参考になれば幸いです。
現場からは以上です。