Caz日記 本業

#71_破壊的イノベーション、T-falの電子ケトルが15年経っても壊れてくれない

今週も早いですね。あっという間に年末。いかがお過ごしでしょうか。
今日は仕事で「破壊的イノベーション」について考える機会がありました。

破壊的イノベーションとは、クレイトン・クリステンセン署『イノベーションのジレンマ』で提唱されたイノベーションに関する概念です。市場のルールを根底から破壊し、既存企業のシェアを奪う革新的なイノベーションという意味ですね。

破壊的イノベーションの例としては

iPhone(Apple)
ファミリーコンピュータ(任天堂)
アマゾン

などが挙げられ、これまで市場を牛耳っていた先駆者企業が、どんどんシェアを奪われ淘汰されました。
特に、アマゾンなんかは強烈で、世界の小売市場の慣習やルールを根本から破壊しました。企業が自らのマーケットにアマゾンが参入してきて、シェアを大きく奪われることを「アマゾンエフェクト」と呼ばれていますよね。
僕のいる不動産・金融マーケットも、いずれアマゾンエフェクトが起こり、大きなルールチェンジが起こることは想像に難しくはありません。

 

破壊的イノベーションの例として語られる商品の一つとして「電子ケトル」があります。
十数年前、日本にはとても性能がいい電子ポットがあり非常に売れていました。
僕の実家にも象のマークのポットがあります。

メーカーA社のポットは、湯沸かし温度を、60度から100度まで10度置きに設定することができました。ライバルのメーカーB社は、そのポットよりも高性能なポットを作るべく、顧客にアンケートをとります。その結果、温度設定は10度置きではなくて、5度置きが顧客ニーズに合うことがわかり、その商品を発売しました。
それを見たA社は、じゃあ色を選べるようにしようとか、電子モニターを付けようとか、どんどん高付加価値・高価格の商品を誕生させました。ポットが3万円とか。

そんな中、「電子ケトル」が発売されます。これは、単純に湯沸かし機能に特化したプラスチックボディーのケトルで、温度選定も保温機能もありません。ただ、少量の水を素早く沸かすのみ。そして、価格も安いもので3千円と、高級電子ポットの十分の一。

消費者は、気づきます。
そもそも一度沸かしたお湯を、ずっと保温し続けるのは電気代かかるし、不衛生だ。

新鮮な水を欲しい量だけ速やかに沸かすことができる電子ケトルは、電子ポットのマーケットを破壊します。消費者が気づいていなかった「不」を再定義した訳ですね。

 

我が家も例にもれず、15年前に電子ポットからT-falの電子ケトルに変えました。
当時5千円くらいだったですかね。

これが、単純な作りをしているので、全く壊れないんです。
もはや、家のコンセントの挿し口の方が先に壊れるんじゃあないかというくらい。

そう。電子ケトルはその単純性と耐久性のため、皮肉にも一度買ってしまうと買い替えニーズが起こり辛い。しかも、他社も同様な製品を出すため、市場を破壊したまま自ら創造したマーケットも縮小させている。

 

イノベーションとはジレンマとの戦いですね。

電子ケトルに真剣に向き合うピースでした。

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