Caz日記 ライフスタイル

#111_中学受験、壮絶なる3日間。戦地より生きて帰ってきました!!

ピースとピースJr.の、中学受験戦争がついに終わりました。

 

本当に本当に大変で、心も体も死にそうになったんで記録の意味も含めてブログに纏めます。ちょっと長文になると思いますがお付き合いください。

 

今後、中学受験を検討されている方がいらっしゃれば参考なると思います。

 

中学受験を決意したのは、今から4年前。小学2年生の春でした。
初めは今とは違う関西系の塾で、受験勉強開始。入塾テストの点数はまあまあで、学力によって違う8クラスの中で、少し前の3番目のクラスで勉強スタート。

当時は僕もマラソンにハマり出したところで、自分の趣味の時間も作れるほど余裕でした。

 

ところが、3年生になり、4年生になり、どんどんクラスが落ちていきます。
また中々ブラックな塾で、週に2回、平日夜22時半まで授業があります。

 

そこから電車に乗って帰り、家に着くのは23時過ぎ。そこから風呂入って食事して寝る頃には1時くらいになります。その他、土曜日も昼から塾で、日曜日は実力テストというルーティーン。

 

塾での拘束時間が長い分、月謝も高額で、月10万円程度。

息子は疲れが溜まり、小学校では授業中居眠りすることがほとんど。
先生からもよく注意されましたね。

 

流石に、息子も僕ら親も疲れが溜まり、転塾を検討し始めます。

転塾にも葛藤がありました。それまで2年間、このハードスケジュールに耐えてきたことや、息子の友人も同じく頑張っていること。

大手塾は、どこも既に定員オーバーで、入れるかどうか分からないこと。

 

そんな中、実力テストが実施され、8クラス中、7番目のクラスまで落っこちてしまいました。
もう僕らは逃げるように塾を去りました。

 

そんな中、僕らを拾ってくれたのは、某大手進学塾から分離したまだ設立数年の塾。自宅からも歩いて5分の距離で、前の塾の三分の二くらいの拘束時間と授業料。

 

心も財布も少し楽になりました。

この塾に入った時も、大体真ん中くらいの成績。

なんとか成績もキープしていましたが、転塾して1年して予想もしない困難に全世界が襲われます。

 

新型コロナウイルス

 

小学校にも塾にも行けない日々が続き、塾の授業は動画配信で家庭学習となりました。

僕もできるだけ勉強を教えるものの、中学受験の勉強は特殊。自学習が苦手な息子は徐々に学力が低下。

緊急事態宣言解除後、通塾が再開され、6年生は受験モード突入。

それ以降のバタバタは、以下の記事の通りですが、まあうまく行かないものです。

 

#62_(オワタ)息子の「カンニング」事件
#70_【大ピンチ!】塾のテストが、442位/450位で、講師から見放された件
#84_【息子の中受】最後の模試が終了!さあ、結果は!?
#87_息子が実力テストで、なんとか踏みとどまった件
#105_さあ!いよいよ中学受験開始!!と思ったら、とんでもない志望者数でドン引き

#106_ 息子の中学受験、1月受験校全落ちでもめげない「七転び八起き」
#108_【中学受験戦争記】本番10日前にして、やっとギアが入った! か!?

 

さて、前置きが長くなりましたが、ついに1月が終わり、受験本番となりました。

 

1月の埼玉校が受けた3校全滅だったので、緊張感が半端ありません。
受験10日前にスイッチが入った息子ですが、本当に間に合うのか!!?

 

我が家の戦略はこうです。

2月1日

午前:第2志望校(4教科受験)

午後:押さえ校(2教科受験)

 

2月2日

午前:第1志望校(4教科受験)

 

2月3日

午前:1日、2日の結果を踏まえ、受験校選定

 

第1志望校、第2志望校ともに、過去問を解いた結果、一度も合格点は出ませんでした。

 

ただし、第2志望校の過去問は、12年分解き尽くし、さらに2周解きました。24回分解いても、合格点に達したことはありませんでしたが、問題の傾向は体に覚えさせることができました。

 

第1志望は模擬試験でも合格率20%以下だったので、そもそも合格難しい学校だったんですが、「この学校に受かりたい」と、息子のスイッチが入ったきっかけになった学校です。

 

第1志望、第2志望共に、持ち偏差値が足らず、過去問も点数が取れなかったので、塾からは第2志望校から偏差値5ポイントほど下の学校を勧められます。

第1志望はチャレンジしてもいいものの、第2志望をそのまま進めるのは危険過ぎると。

でも、第2志望校の、問題は数多く過去問を解いて雰囲気がつかめていたので諦めたくありませんでした。

 

そこで、「押さえ校」を1日午後に受験する作戦を取りました。

この押さえ校は、うーんと偏差値を下げて、息子の持ち偏差値マイナス15ポイント程度。

ただし、立地がよく家からは通い易い、また大学進学実績もいい。そんな奇跡の中学を見つけることができました。

 

1月31日受験前夜は、僕ら親も息子もドキドキしてなかなか眠れませんでした。

翌朝も、起きなくてもいいのに、家族全員4時に目覚めてしまうという気の小ささ。

 

朝、息子の口から。

「俺、今日の学校受験するつもりなかったんだよな。めんどくせ。」

と強気発言。冷静を保とうとする彼なりの工夫。

 

オヤジは全てお見通しさ。だって、24回分も過去問解いた学校じゃん。めんどくさいわけない。

冷静を演じながら、一人試験会場に入っていく彼の背中がとても頼りなく、それをただ見送るだけしかない自分の無力さに、思わず涙が出ました。

 

試験中は、近くのスタバでただ時間が過ぎるのを待ちます。

読書しようと本やPCを持ってきましたが、全くその気になれません。

時間割表と腕時計を睨みながら、なかなか過ぎない時間と小学生にこんな苦労を強いる中受業界を恨みました。

 

 

チャイムがなり、息子が出てきます。

 

元気がありません。

 

相変わらず「俺、受けたくなかったんだよな」と呟いています。

後でわかったことですが、理科が全く解けていなかったようです。

その後、重苦しい雰囲気のまま、タクシーで午後校に移動。

 

移動時間は、45分しかなく、昼飯も食べず到着した途端に試験会場へ。

また僕ら親は近所の喫茶店で、飲みたくもない苦いコーヒーを見つめて時間を過ごします。

試験終了し、息子が出てきます。

 

笑顔

 

ほっとしました。

流石に、ここまで偏差値を落とすと余裕があるようで、楽勝だったと気分良く帰宅。もう日も落ちていたので、早々に休もうとベッドにつきます。

相当疲れたのか、息子はすぐ眠りにつき、その日はよく眠れたようです。

 

 

次の朝。大粒の雨が降っていました。

そう。今日も受験日です。

 

そして、第1志望校。大学附属ということもあり、本当に立派な中学校。息子も入学を熱望している学校です。

ただし、偏差値が10ポイント足りません。

僕らは奇跡にかけました。

 

相変わらず緊張ぎみの息子を見送り、僕ら親はまた近所のスタバへ。

大きな仕事があります。

そう。昨日受験した2校の結果を確認して、3日以降の受験校を定める必要があります。

 

最近の受験は願書提出も合格発表も、全てNET。主に「ミライコンパス」というプラットフォームが活用されています。

 

これ、便利と言えば便利なんですが、クリック一つで「合格」「不合格」と無機質なフォントで結果が表示されます。

 

しかも、不合格の場合は、画面がグレーになり、合格の場合は桜色になるという、もう受験生とその親にとっては、本当に見たくないアプリ。

 

まず、第3希望から見ます。

受験番号と、PWを入れ、「結果」ボタンを押したら「合格」「不合格」が分かります。

 

すでに埼玉校では、全部グレーの画面を見ることになったので、もう不安で不安でたまりません。

 

パスワードを入れてから、数分経ちました。

 

意を決して、「結果」ボタンを押しました。

 

 

「合格」

よかった!!流石に合格できるとは思ってましたが、初めての合格に、また涙してしまいました。

続いて、第2志望校。そう、24回分の過去問を解いた学校です。

先ほど合格を頂いたので、今度は少し気が楽です。

 

受験番号と、PWを入れ、「結果」ボタンを押します。

 

 

「不合格」

またグレーの画面です。

でも、落ち込んでいる時間はない。

明日の受験校を決定するという親の仕事が残っています。

僕らは、迷わず、その第2志望校の第2回目の試験を受ける決断をしました。

 

 

でも、今受験中の第1志望校が受かっていれば、そもそも明日受験する必要はなくなります。そんな一縷の希みに大きな期待をかけてしまっている自分がいました。

チャイムがなり、息子が出てきます。

 

また雰囲気が微妙です。

 

国語と算数はできたようですが、理科と社会がいまいちだったと。

まあ、とりあえず家に帰ろうと、昼食も取らずに帰宅しました。

 

今日の結果は、21時にまたあの「ミライコンパス」で合否が分かります。

しかし、明日3日の第2志望校のエントリー締め切りが17時なので、今日の結果をまたずエントリーします。

(ちなみに、エントリー1回につき、受験料2.5〜3万円)

 

 

そして、今日の結果をまたず、第2志望校対策勉強を始めました。

前回ダメだった理科を中心に、記憶系をしらみ潰しに書いて覚えるを繰り返します。

 

 

20時くらいから、我が家に重い空気が流れます。

サウナの中にいるかのような息苦しさと、重力が1.5倍になったかのような重圧を感じます。

そして、21時をむかえます。

 

 

僕は、おもむろにノートPCを立ち上げ、あの「ミライコンパス」にログインします。もう、慣れたものです。あとワンクリックのところまで。

人生でこんなに嫌な時間はあったんだろうかという数秒が流れます。

押すぞ。

 

 

僕は声をかけ、「結果」ボタンをクリック。

画面が、グレーに変わりました。

 

 

今まで冷静を保っていた息子が、泣き崩れます。

妻は息子を抱きしめて、慰めるものの、妻自身も泣き崩れてしまいます。

 

僕は、冷静でした。

だって、偏差値10足らないんですもの。

 

奇跡などそう簡単には起きないことも知っています。

息子が僕に言います。

「2月5日にある、第1志望校の第2回目の試験に再チャレンジしたい」と。

泣きながら僕に訴えます。

妻もそうさせてくれと僕に言います。

 

僕も悩み苦しみましたが、少し時間が経って息子が落ちついた頃にこう伝えました。

「第1志望校は諦めろ。お前の今の学力では無理だ。」

 

ひどい言葉であることは十分理解していましたが、第1志望校の第2回目の試験は例年倍率10倍の難関です。しかも自己表現をする課題もあり準備も全くできていません。

 

第1志望に憧れるがあまり、第2志望を「俺、今日の学校受験するつもりなかったんだよな。めんどくせ。」などと、2月1日と同じ気持ちで臨むことは許されません。

 

僕は、背水の陣で第2志望校に臨むべきであることを息子に淡々と説明し、妻の理解も得ました。

その夜も、息子は疲れ果てて、倒れるように眠りました。

 

息子が寝落ちるのを見届け、僕もベッドに入りました。

息子にひどいことを言ってしまった自分を恨み、涙が止まりませんでした。結果、その夜は一睡もできず朝をむかえます。

 

 

翌朝。昨日の雨が嘘のような見事な冬晴れ。

息子も吹っ切れたのか、朝からよく食べてました。

 

一昨日と同じ電車に乗り、第2志望校にむかいます。

 

受験者数は、一昨日から2倍程度に膨らみ、エントリーベースでは1000人超。合格者は240人程度の予想と、決して気は抜けない勝負です。

 

でも、息子の本当の敵は、一昨日の息子自身でした。

 

倍率なんて関係ない。

一昨日の自分を超えろ。

 

そう声をかけ息子を受験会場へと送り出します。

もう涙は出ません。

 

 

 

 

受験を終えた息子は、とても晴れ晴れした表情をしていました。

一昨日の彼とは全く違う顔をしていました。

成長したな。

 

 

もう、僕は心に決めていました。

今日落ちたら、第3志望校に有り難く入学しよう。

その中で、また頑張って上を目指せばいい。

 

 

中学受験など、長い人生においては「誤差」みたいなもの。

田舎育ちで頭の弱い僕自身が体現していることでもあり、過ぎてみればそれもよかったと思えるはずと。

 

 

帰り道、秋葉原に寄って、ニンテンドースイッチを購入。

もう休んでいいからな。そう息子に伝えました。

息子も大喜び。僕も少しほっとしました。

 

 

 

でも、奴はまたやってきます。

そう「ミライコンパス」です。

 

今日の発表は20時。

 

18時、またあの嫌な空気が流れ始めます。

19時、家族の口数が極端になくなります。

19時半、心拍数が120を超えます。

 

そして、20時。

僕は、またノートPCを立ち上げ、ログインします。

すでに妻は泣いています。

息子は「もう見たくない。もう嫌だ。」と暗く呟きます。

 

でも見ないといけないんです。

僕は、息子と妻を集めました。

 

 

息を整え、「結果」ボタンを押します。

 

 

 

僕は、床に泣き崩れました。

妻も、息子も。

 

 

受験勉強を始め、4年がかりの大冒険。

これは、我が家だけの物語ではありません。

 

全国、数万人が、僕らと同じかそれ以上の苦労を経験したことでしょう。

受験生の皆様、親御様、本当にお疲れ様でした。

 

結果はどうであれ、この苦労を無駄にしないように、これからも頑張りましょう。

 

最後に、これから受験をむかえる方に向けて。

中学受験は、子供だけの受験ではありません。

家族全員の受験です。

できる限りお子さんに寄り添って、頑張ってください。

 

僕も色々と受験に関する勉強方法や志望校選びのノウハウがついたので、また情報発信いたします。

ご質問等あれば、是非このサイトのお問い合わせフォームから連絡くださいね。

 

子供たちの夢が叶う世界をみんなで作りましょー!

 

では。

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